サンシャイン池崎 ハイテンション一筋で大ブレークした理由

サンシャイン池崎 ハイテンション一筋で大ブレークした理由

孤高のハイテンション芸人

「イエーイ」と力の限り大声をあげるハイテンションキャラでおなじみのサンシャイン池崎。彼が世の中で注目されたきっかけの1つは、2016年放送の『絶対に笑ってはいけない科学博士24時!』で俳優の斎藤工が彼のパロディネタを演じたことだった。

まず、池崎本人が科学研究所の所長という役回りで登場した。そして、それに続いて出てきたのが、彼とそっくりの格好をした斎藤だった。斎藤は「サンシャイン斎藤」を名乗り、キャッチフレーズをハイテンションで絶叫して、ダウンタウンをはじめとするレギュラー陣を爆笑の渦に巻き込んだ。

2017年2月のピン芸日本一を決める大会『R-1ぐらんぷり』でも、池崎は敗者復活を果たして決勝に進み、最終3組にまで勝ち残っていた。この年、彼はテレビの世界を席巻する人気者になった。

YouTubeも根強い人気

その後、彼は猫好きとしても有名になり、猫に関する企画でテレビに呼ばれる機会も増えた。また、YouTubeではゲーム実況、料理、体を張ったチャレンジなどのさまざまな企画を行っていて、そこでも根強い人気を得ている。チャンネル登録者数は49万人を超えている。

とにかく明るく元気に大声で叫ぶシンプルな芸風

サンシャイン池崎がなぜあれほど大ブレークしたのか? それは、とにかく明るく元気に大声で叫ぶ、というシンプルな芸風が人々の心に刺さったからだ。いまやお笑いの世界は飽和状態にある。あらゆる種類のネタやパフォーマンスが日々開発されており、もはや誰も考えていないような新しい芸を一から生み出すことはほとんど不可能になっている。

そんな中で池崎は、とにかくハイテンションで全力で叫ぶ、という芸風を貫いていた。一見簡単そうだが、3~4分のネタの中でずっとハイテンションを保っているのは容易なことではない。途中で声が枯れないようにのどを鍛える必要があるのはもちろん、どんなに客席が静まり返ってもビクともしない強靱なハートが求められる。

袖なしシャツと短パンに身を包み、ハチマキを締めて髪を逆立てる独特の外見をしています。まるで少年マンガの世界から飛び出してきたような見た目で、明るく楽しく「イエーイ!」と叫ぶだけ。この単純明快さこそが、世間に衝撃を与えた要因だ。

サンシャイン池崎

ハイテンション一筋の職人気質

若手芸人がテレビに出始めてしばらく経つと、素のキャラクターを出すことが求められるようになる。ネタの中のキャラクターを超えたところで、普段のその人はどういう人物なのかということが興味の対象になっていくからだ。

でも、池崎はいつまで経ってもそういう扱いを受けることがなかった。器用にあれこれ対応しようとする若手芸人が増えている中で、その一途な姿がいっそう魅力的に見える。彼は、他人からバカバカしいと笑われる存在であり続けることで、自分のブランド価値をキープしているのだ。

サンシャイン池崎は「ハイテンションの職人」である。脇目もふらずにたった一種類の芸に取り組み、そこにすべてを懸ける生き様こそが、多くの人の心を動かしている。「サンシャイン池崎」はいまや1つのブランドであり、子供から大人まで誰もが気軽に遊べるオモチャのようなものだ。決して多くを語らず、1つのキャラに徹している彼は、まさに少年マンガに出てくるスーパーヒーローのような孤高の存在なのだ。

お笑いTVで、サンシャイン池崎の関連動画を観る。