女性人気ない芸人が学生時代に経験した悲劇

女性人気ない芸人が学生時代に経験した悲劇

今回お話をうかがったのは、グレープカンパニー所属のお笑いコンビ「カカロニ」の栗谷さん。栗谷さんの学生時代の悲惨な体験とは?

「自分で言うのもなんですけど、僕、女性に嫌われやすいタイプなんです。顔なのか態度なのか分からないんですけど、嫌われやすい。全然話したこともないのに『気持ち悪い』みたいなことを言われていたりするんです。それを強く意識したのが高校生の頃で、学校行事でバス旅行があったんです。途中のサービスエリアで男子がみんな降りて行ったんです。そうしたら、1人だけ残っていた僕も一緒に降りたと思われたらしく、女の子たちが一斉に僕の悪口を言い始めたんです。『栗谷、気持ち悪くない?』『あいつマジで嫌いなんだけど』みたいな話でバスの中がめちゃくちゃ盛り上がり始めて、一言もしゃべったことがない子ばかりなのに『私も私も!』という具合で、『これはヤバいぞ』と思って、気付かれないように気配を殺していたんです。

 

ただ、それが高校に入ってすぐの時期だったので『ここで嫌われたら、3年間ずっとこれが続いてしまう』と思って、賭けに出ることにしたんです。僕は後ろ側の席に座っていて、前の席に女の子が座っていたんですけど、当時流行っていた青山テルマさんの『ここにいるよ』の替え歌で『Baby Boy 栗谷ここにいるよ~』と歌いながら、シートの背から少しずつ顔を覗かせていったんです。

 

そうしたら、それがめちゃくちゃスベって。あとから考えると、そもそも「ウケる・ウケない」以前の問題で、『聞かれていたのがヤバい!』と思われたらしく、女子たちが一斉に焦り始めて、『いや、私たちが話していたのは地元の栗谷の話だからね! 大丈夫だよ!』と言い訳をされたんです。いやいや、栗谷なんていう名字は珍しいし、確実に僕の話なんですよ。場を和ませようとしてギャグを言ったのに、見事にスベってしまいまして、あれは本当にキツかったですね。

 

今にして思えば、僕の芸人としてのキャリアの始まりはあの瞬間だったのかもしれないです。それがトラウマになっていて、僕、28歳なんですけど女性が苦手でいまだに童貞です」