さらば青春の光。がむしゃらなハングリー精神で次世代のお笑いを生き抜く根源力

さらば青春の光。がむしゃらなハングリー精神で次世代のお笑いを生き抜く根源力

苦境を乗り越えたたくましいコンビ

森田哲矢、東口宜隆の2人が2008年に結成した「さらば青春の光」は、デビュー当初は将来有望な若手コンビだった。「NHK上方漫才コンテスト」「ABCお笑い新人グランプリ」などの大阪のお笑いコンテストで決勝に進み、頭角を現していた。

彼らの全国的な知名度が上がるきっかけになったのは、2012年の『キングオブコント』で準優勝を果たしたことだ。バイきんぐに敗れて優勝こそ逃したものの、コントの実力者として業界内では認知されるようになった。

独立とスキャンダルで窮地に

ところが、ここから彼らは苦難の道を歩むことになった。2013年に松竹芸能を退社して独立を果たすと、その直後には東口の不倫スキャンダルが発覚した。不倫相手が先輩芸人の妻だったこともあり、彼らは業界内でも四面楚歌の状態に陥り、仕事がほとんどなくなってしまった。

しかし、彼らは地道にネタを作り続けて、密かに腕を磨いていた。2013年の『キングオブコント』では逆境をはねのけて決勝に進んで話題になった。
その後、彼らは事務所に所属しない「フリー芸人」として、フットワークの軽さを売りにして多彩な活動を展開している。2017年には東口が芸名を「東ブクロ」に改めた。

真面目に仕事に取り組む森田

ネタ作りを担当する森田は、ストイックな姿勢で仕事に取り組んでいる。ネタ作りや企画会議の現場では妥協を許さず、何時間でも考え続けてアイデアを絞り出そうとする。
その一方で、芸人や業界関係者との付き合いも大切にしていて、誰からも愛されるキャラクターの持ち主だ。

相方の東ブクロはマイペースで独立独歩型のところがあるため、実質的に森田がコンビの営業・広報のような役割を担っている。多くの人と交流を深めて、それを仕事につなげている。

実力と戦略を兼ね揃え、次世代のMC候補に

森田はゴシップ好き、女好きのキャラクターを前面に出しているので、現時点では世間のイメージはそれほど良くないかもしれない。だが、そういう要素もある程度は「芸人らしさ」を演出するための彼の戦略ではないかと思う。バラエティ番組の現場でも確実に結果を出すことから重宝されていて、いまや次世代のMC候補とも言われている。

実力で汚名を返上して活躍を続けるさらば青春の光は、今どき珍しいがむしゃらなハングリー精神を備えた頼もしい芸人である。

お笑いTVで、さらば青春の光の関連動画を観る。