鳥居みゆきがフルマラソンを完走できた意外な理由

鳥居みゆきがフルマラソンを完走できた意外な理由

今回お話をうかがったのは、グレープカンパニー所属のお笑いコンビ「カラフルトランプ」のトミドコロさん。彼がフルマラソンに挑戦したときにビックリしたこととは?

「僕は去年、番組の企画で初めてフルマラソンに挑戦したんです。鳥居みゆきさんと一緒に走ったんですけど、2人ともマラソン未経験者だったので、トレーナーの方がついて指導してくださったんですよ。その方はすごく親切で、練習中もずっと『初めての方は歩いてでも完走できればすばらしいんです。それで十分です』と言ってくれたんです。3ヵ月くらいみっちりとトレーニングをやって、本番を迎えました。

 

いざコースを走り始めたら、海沿いの心地良い風を受けて、すごく楽しく走れたんです。『これなら全然疲れないな』と思っていたんですけど、マラソン初経験者が必ず味わう『30kmの壁』というものがあるらしくて、30kmを超えたあたりから、明らかに膝がヤバくなってきたんです。鳥居さんも疲れていたし、ほかのランナーたちもちょっとずつ歩き出したりしていたんですよ。僕らもちょっとペースダウンしようと思って、並走してくれていたトレーナーの方に『この辺から歩きますね』って言ったんです。

 

すると、トレーナーの方は、突然、鬼の形相になって『何言ってるんですか! 歩いたら完歩ですよ! 完走っていうのはあくまでも走るから完走なんですよ! 歩いたら完歩でしょ! 走れよ!』とキレてきたんです。いやいやいや、どうしたの、そのテンション。言ってること違うじゃない、って驚いてしまって。僕らも萎縮して『はい』としか答えられなくて、足を引きずりながら走り続けたんです。その後、『さすがにもう無理だ』と思ったので、『そろそろ歩かせてください』と言ったら、『そんなんでいいんですか!?』『そんなんだから、芸人もうまくいかないんですよ!』みたいな全然関係ない罵倒まで始まって、僕も鳥居さんも『え、何これ?』みたいな感じになってきて。何とか2人とも最後まで走りきれたんですけど、完走した瞬間は嬉しさよりもその人への怒りが勝っていました。ひょっとしたら、リタイア寸前の僕らの怒りのパワーを引き出すための作戦だったのかもしれないですね」