ソウだけどそうじゃない!? 名前でイジり倒される男の悲劇

ソウだけどそうじゃない!? 名前でイジり倒される男の悲劇

今回お話をうかがったのは、ホリプロコム所属のお笑いコンビ「さんだる」の宗さん。「名前」にまつわる彼の悲劇的な体験をお楽しみください。

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「僕は自分の名前でいろいろ苦労していますね。というのも、名字が『宗(そう)』っていうんです。完全に日本人なんですけど、名前が中国人っぽいから、日本人だってことをなかなか信じてもらえなくて。バイト先の中国人が僕に話すときだけわざと中国語でしゃべってきたりして。『いやいや、分かんないから』って答えても、『ウソつけ! お前、中国人だろ!』みたいな感じでイジられるんです。

 

あと、僕、まったくお酒が飲めないので、居酒屋でも烏龍茶を頼むことが多いのですが、烏龍茶を頼むと、一緒に行った人たちは『ああ、やっぱりね』みたいな空気になるんです。だから、自分から「中華食べようよ」とかもあんまり言えないですね。

 

名字のせいで、子供のときから『君、中国人なの?』って聞かれることが多いので、自己紹介の段階であえて『日本人です』って自分から言うクセがついちゃいましたね。中学も高校も、入学式の後に自己紹介があるじゃないですか。そういうときに『日本人です』って言うと、ドーンとウケますね。名簿を見た人には『あれ、こいつ中国人かな?』って思われてるから。他にも、僕は学生のときにソフトテニスをやってたんですけど、試合のときはトーナメント表に名字しか書かれないんですよ。それでシードとかになっていると、『あそこの学校、留学生使ってるな』『中国の強豪が来てる!』なんて、ざわつかれたりもしましたね。

 

電話でも苦労しますね。『もしもし、ソウですけど』『え?』みたいなことになるんです。名前を言ってるのに、ただの相づちに聞こえてしまうみたいで。それで、何が一番伝わるんだろうって考えた末に、『マラソンの宗兄弟の”宗”です』って言うと、分かってもらえることが多いですね。

 

ただ、最近の若い人は、そもそも宗兄弟自体を知らないみたいで、あるとき、郵便局の人に名前を書いてもらうことがあって、『お名前お願いします』って言われて、『マラソンの宗兄弟の宗です』って答えたら、『』って書かれてしまいました……」