なぜ女性限定のお笑いコンテストが開催されるのか
先日、日本テレビ主催で優勝賞金1000万円の新たなお笑いコンテスト「女芸人No.1決定戦 THE W」が開催されることが発表されました。プロ・アマ問わず参加を募っていて、「一番面白い女性」を決めるというのがコンセプトです。
このニュースに関して、いろいろな意見が出ているようですが、諸手を挙げて賛成、ぜひやるべき、みたいな声はあんまり見かけないですね。「なぜ今さら女性限定で?」「性別で分けるなんて時代錯誤」などという声もあるようです。
これは、お笑い以外のことに置き換えて考えると分かりやすいと思うんですよね。例えば、『オモプラッタ』で得た知識ですが、馬術というのは男女混合で行われる競技らしいです。馬術は今までずっと男女の区別なく行われていたのに、ある日突然、「これから女性限定の馬術大会を開催します」と言われたら、「ええっ、なぜ!?」という声があがるのは当然だと思うんですよね。
もともと男女が同じ土俵で戦えるものなのに、なぜ新たに性別で分ける必要があるのか。それをやる意味は何なのか、というのが今ひとつ見えないですよね。
今の時代、男女同権というのは言うまでもない当たり前のことになっていて。男女に分かれて競い合う『NHK紅白歌合戦』のシステムですら、時代錯誤だという声があがっているわけですからね。「人を笑わせる」という、もともと性別関係なくできることで、性別を分ける意義が見出しづらい、というのはあります。
あと、別の視点で考えると、出場する女性芸人の皆さんは、この大会にどういうモチベーションで挑むのかな、っていうのも気になりますよね。「男性がいないからほかの大会よりも勝ちやすい。チャンスだ!」とか思うんでしょうか。むしろ、ここで勝ってもお笑い全体で勝ったことにならないから、モチベーションが保てない、っていうところもあるんじゃないでしょうか。
ちなみに、主催者側は出場者の性別をどうやって判定するんでしょうね。いわゆるテレビで言うところの「オネエ」的な人とか、LGBT的な人が出てきた場合に、どういう基準でどういう判定をするんでしょうか。些末なことですが、そういう点も気になりますね。
まあ、いろいろ気になるところはありますが、どの辺の芸人さんが出てきて、どういう大会になって、誰が優勝するのか、ということ自体は、未知の部分が多いから楽しみではありますよね。果たしてどんなことになるんでしょうか。