笑いの為なら宗教まで!! ネタのために某宗教団体に入信した芸人とは!?

笑いの為なら宗教まで!! ネタのために某宗教団体に入信した芸人とは!?

―――ここに来て新キャラが出てしまいましたね。
ゆきおとこさんは、芸人界で一番有名な伝説なんですけども「単独ライブですべり過ぎて警察を呼ばれた」っていう………(笑)

 

―――それ、お客さんは呼んだんですか?
お客さんです。

あまりにも単独ライブがウケなかったみたいで、見に来ていたお客さんの一人が腹いせで、会場から出て「新宿でちょっと怪しい集会が始まってます」って通報したみたいで、そうしたら警察が入ってきて、そこで「いやいや、違うんです」ってゆきおとこさんが言えば何も問題は起きなかった筈なんですけど、ゆきおとこさんは、誰か後輩が仕込んだ「警官コント」が始まったと思ったらしいんですよ。サプライズで。

あ、警官コントが始まったな」と思って「俺はヤクザなんだけど、あんた何?」って言ったらしいんです。警官に。「ここで何してるんですか?」って聞いてきてる警官に「いやいや、俺ヤクザだけど、あんたこそ何だよ?」って言ったら、ヤバい人だと認定されたのか、そのまま連れてかれちゃったらしいです。

 

―――最高ですね。サプライズの警官コント。
これはもう、芸人界ではあまりにも有名な話なんです。

ゆきおとこさんとチャンス大城さんは、もう本当に「芸人としてすごいな」っていうエピソードの宝庫なんです。

 

―――リスペクトしてしまいますか?
真似出来ないですよね。

 

ゆきおとこさん、『R-1ぐらんぷり』の2回戦、いや、1回戦だったかな。1回戦ってネタの持ち時間が2分なんですよ。みんな普段ライブとかで3分とか4分のネタをやってる中で、2分に限定される。だから、若手で輪になって、作戦会議じゃないですけど、本番前に「ネタどうする?」って話をやってたんですよ。「ここ切ったら成立しないしなあ」「うーん、でもなあ、こことここがないと」「難しいなあ、2分って」っていう会話をしていたら、ゆきおとこさんが「お前らなにちいせえことガタガタと言ってんだ」「芸人が3分だとか2分だとか、そんなことウジウジ言ってんじゃねえ」「俺の出番を見とけ」って言って控室を出て行って、そのままネタが始まったんですよ。

そうしたらゆきおとこさん、普段は3分でやってる漫談を、早口で2分で終わらせたんですよ。

 

―――早口で漫談をやったんですか?

早口で終わらせたんですよ。
めちゃめちゃ早口で、それで、一回戦で落ちてました(笑)
全然聞き取れなかったですもん。早過ぎて。

 

―――常人には出来ない発想ですよね。3分でやってるところを2分まで縮めるのに、いっそ早口でやっちゃおうっていう。

 

あと、ゆきおとこさん、お酒を飲んだ帰りに道路で寝てたら、道路がセメントを塗りたての所だったらしくて、朝起きたら体半分が埋まっていたことがあるらしいですよ。

 

―――本当ですか?

 

朝になって起きてみたら、通勤途中の人がやけに見下ろして来るから「何だろう」と訝しみながら立とうとしたら、動けなかったみたいで、なんとか頑張ってベリベリベリって剥がして帰ったらしいですよ。これがゆきおとこさんの「体半分埋まった事件

 

―――とんでもないエピソードが尽きませんね。

 

 

今でもふたりとはたまーに会うんですけども、この前7年ぶりぐらいにライブをご一緒させて頂いて、それで、ゆきおとこさん、ちょっと粋な江戸っ子の方なので「何でも略して単語言う」ところがあるんです。「今日、おれの知り合いの局のやつ、局の人間見にきてっから」って言ったら、(同じライブに出ている)若手とかが、テレビ局の人間が見に来てるから、急遽ネタを差し替えて、鉄板ネタをやり始めたんです。

 

多分テレビ局のプロデューサーさん、ディレクターさんに「ちゃんといいネタを見せなきゃ」って考えてネタを差し替えたと思うんですけど、よくよく見たら、その人、ゆきおとこさんのアルバイトしてる郵便局の同僚の人だったんですよ。

 

―――郵便を省いて「局」

 

「局の人間」が見に来てるって、普通はテレビ局と思いますよね。プロデューサーのPじゃなくて、ポストのPだったという。

 

―――先輩だからあんまり言えないと思うんですけど「勘弁してください」という感じになりますよね?
僕とかはもう知ってるんで、局って言っても郵便局の人でしょ、みたいな。でも、若手は知らないんで、急遽ネタを替えて、バタバタしてて。「やばいやばい」「新ネタはやめて鉄板ネタやろう」って。

罪な人ですよ。

 

―――またおふたりのエピソードを伺いたいと思います。ありがとうございました。