お笑い界随一の『金縛り芸人』が語る金縛りの恐怖

お笑い界随一の『金縛り芸人』が語る金縛りの恐怖

今回お話を伺ったのは、サンミュージック所属のお笑いコンビ「マンマーレ」のひろさん。高校時代に遭遇した不思議な体験をきっかけにして、金縛りにあうようになってしまったひろさんを襲う恐怖とは………!?

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―――ご自身が経験された不思議なお話について伺いたいと思います。
これは僕が高校ぐらいの時の話なんですけど、その日は学校が休みで、家に僕ひとりでいたんですよ。2階の自分の部屋で昼寝をしていまして。それで、3時ぐらいですかね、パッと目が覚めて「あー、よく寝たな」と思って、起きて、そのまま階段を降りて、下の部屋に行ってお茶を飲んだんですよ。

 

コップを手にとってお茶飲んだと思ったら、グーって感じで、急に、何ていうか、周りがばーっと歪んでいて、気が付いたらまた寝ていたんですよ。「あれ、寝ぼけてるのかな」と思って、もう一回起きて、下に降りるんですよ。また降りたら、また戻って、また寝てるんですよ。

 

これを本当に、ずっと、何10回くらい繰り返すんです。それをやるたびに体がだんだん重くなっていって、何回起きようとしても起きれないんですよ。

 

結局、最後に力づくで起きれた時には、夜になっていました。18時くらいになっていたんです。その時は頭がすっごい痛くて、体もだるい状態で階段を降りて、下まで降りてみたら、お茶を飲んだコップだけはあったんですよ。何か、多分、実際に起きれてはいたんですよ。でも、何回も戻ってしまったっていう………

 

―――夢遊病のようなものなのでしょうか?

 

寝ぼけてたにしろ、飲んでる形跡があるんだったら自分で動いた筈なんですけど、コップが置いてあるだけで、まったくそんなのなくって。恐ろしかったです。

 

―――意識としては瞬間的に移動しているんでしょうか?

そうなんですよ。

途中も色々あって、寝てても下から喋り声とかが聞こえるんですよ。誰もいないのに、家族の喋り声がする。「あれ、お母さん帰って来てんねや」って思ったんです。

 

―――けど、実際は帰ってない?

帰ってないんです。

だから帰るたびに視界がぐしゃぐしゃになってて。

 

―――その前後というか、お昼寝する前までは何をしていたんですか?

お昼寝する前は、学校は昼前まで、っていう状態で帰ってきたんで、別に特に変わったこともなく「熱でも出てたのかな」って思ったけど、別に何もなく。だから何かあるとしたら、脳的なものなのかな、というぐらい。

 

―――そういうことは、それ以降はもうなくなりましたか?

実は、それからです。

それからなんです。もともと全くなかったんですけど「金縛り」っていうのにあうようになりました。

 

―――それをきっかけに金縛りにあうようになった。

起きるかどうかはバラバラで、なるときもならないときもある。それまでは全くなかったんですけど、あの日を境に結構なるようになりましたね。

 

―――現在も?

今もありますね。

 

僕の地元は兵庫県だったんですけど、大阪で一人暮らしすることになりまして、「おばあちゃんの家に僕が一人で住む」っていう状態になったんですよ。その時が特にひどくて、なんかこう、仏壇にお祈りをするんですよ。「助けてくれ」って。お祈りしたらマシになるみたいな感じもありましたね。

 

―――ちなみに、金縛りにあっている間っていうのは、何かや誰かが見えてしまう、といったことはあるんですか?

それがもう、すっごくバラバラなんですよ。始まりはいつも一緒で「キンキンキン」っていう耳鳴りですね。あれが来たら、もう「金縛りにあう」って分かってしまって、その時にはもう動けないんですよ。

 

―――寝ているんですよね、それは?

寝てます。

ただ目を開けれないんですよ。でも、そのまま、映像は見えるんですよ。

 

―――意識はある、ということですね?

意識はあるんですよ。

目は閉じてるはずなんですけど、その、見えているんです。感覚で。それで、「階段から誰か上がってきた」とかが、ずっと目はつむってるんですけど見えてるんですよ。不思議なもので。

 

―――「誰かが上がってる」って、それが誰か分かるんですか?

誰か、は結構バラバラなんですよ。

 

―――ということは、人物は特定できるわけですね。例えばどなたなんですか?

友達が来たりするんです。

寝ていたら友達がきて、僕の耳元に息を吹きかけるんですよ。ふうっ、って。

 

―――男の方ですか?

男です。息を吹きかけられる感覚もちゃんとあるんですよ。それがすごく気持ち悪いんです。幽霊よりも気持ち悪い。

あとは、まったく知らない人だったりとか。

 

―――知らないおじさんとか、おばさんとかですか?

そうです。
あれがきっかけで、何かがこう、変わってしまったんじゃないかって思ってるんです。

 

―――金縛りにかかりやすい体質になったということでしょうかね。今、東京に移ってからはどうですか。かかりますか?

かかります。

今は部屋のロフトで寝てるんですけど、柵があって、そっちの方を向いて寝てたら、そこから人が見てたりとか。………もう嫌なんですよ。目はつむっているのに。

 

―――同居人のいたずら、ではないですよね?

一人暮らしですから。
目はつむってるんですけど、見えるんですよ。異常に喋ってくるんですよ。

 

―――それも知らない人でしたか?

知らない人です。

でも触られる感覚もあるんですよ、だからむっちゃ気持ち悪いんです。なんか、怖いというよりも気持ち悪さが強い。

 

―――霊的ななにか、なのでしょうか?

何かなって思うんですけど、霊にしたら、害は無さ過ぎるなと思うんですけど。ただ触れてくるだけで。一番覚えてるのが、その、「耳に息を吹きかけられる感覚」なんですよ。

 

―――友達の姿だったんですよね?

絶対に友達なんですよ。

 

―――後日友達に言うわけですか。「お前、この前家に来ただろ?」みたいに。

言いましたよ。「来たぞ」と。「お前が来たぞ」と言うんですけど、「行ってない」と怒られるんです。まあ、当然なんですけど。でも、間違いなく友達の姿で、ふざけてる感じでやられた感触が残っているんですよ。

 

―――一体なんなんですかね?

それが、全然分からないんです。

………正直、もう嫌なんです。金縛りにあうの。朝が来て、解放された後、どっと疲れてしまうし。

 

―――頻度としては、月何回くらいあるんですか?

週1ぐらいは多分あると思います。

 

―――週1もあるんですか?曜日はまちまちでしたか?

まちまちですね。例えば、夜寝ている時だったり、朝起きて、昼寝してて、二度寝したってなった時にあってしまったりとかもしました。