スピードワゴン 強烈なキャラのコンビが長きにわたって活躍を続けることができるワケ

スピードワゴン 強烈なキャラのコンビが長きにわたって活躍を続けることができるワケ

強烈なキャラを持つ実力派漫才師

井戸田潤と小沢一敬の2人から成るスピードワゴンは、デビュー当初から業界内では実力派の漫才師として知られており、『爆笑オンエアバトル』などに出演していた。

彼らが世に出るきっかけになったのは、2002年の『M-1グランプリ』だった。この年、初めて行われた敗者復活戦を勝ち抜いて彼らは決勝に進んだ。ここからバラエティ番組に呼ばれることが増えていき、彼らは栄光への階段をのぼり始めた。敗者復活戦を勝ち抜いた後、舞台裏で井戸田は小沢に対して「小沢さん、これから忙しくなるよ」と声をかけたという。

「あまーい」で話題に

その後、彼らの代名詞となる「あまーい」のネタが生まれた。漫才の中で小沢がキザな台詞を放つと、井戸田が正面を向いて「あまーい!」と絶叫するというものだ。このネタが爆発的な人気を博し、彼らは一気にメジャーな存在になっていった。

その後、安定した人気を保っていた彼らに、さらなるビッグウェーブが待ち受けていた。『アメトーーク!』で「小沢という変人」という企画が行われ、小沢の特異なキャラクターにスポットが当たったのだ。プライベートでも「恋ができるなら失恋したってかまわない」「イエスが生まれた日にノーは言わせない」などとナチュラルにロマンチックな言葉や格言っぽいことを口にする彼は、「SEKAI NO OWARI」をもじって「世界の小沢(セカオザ)」と呼ばれるようになった。

さらに言えば、相方の井戸田は「ハンバーグ師匠」というキャラクターを演じるピン芸でも知られているし、女優の安達祐実との結婚・離婚でも世間を騒がせたことがある。それぞれが余人を持って代えがたい魅力的なキャラクターを持っているからこそ、スピードワゴンは長きにわたって活躍を続けることができたのだ。

あくまでも原点は漫才

彼らはテレビなどに出演するタレントとしての活動も多いが、漫才師としてもいまだに現役である。若手芸人と共にライブに出演して、新しいネタを作って披露する、という地道な活動も続けている。彼らぐらいのキャリアで吉本興業所属ではない漫才師が、テレビに出てからもネタをやり続けるというのは珍しい。

すでに大御所と言われてもおかしくないほど芸歴を重ねているが、2人は一切偉ぶるところがない。冠番組の『スピードワゴンの月曜The NIGHT』でも若手芸人たちにフランクに接していたのが印象的だった。

スピードワゴンという芸人の原点は漫才にある。彼らはいつでもそこに戻ってこられるからこそ、今も輝きを放っているのだ。

お笑いTVで、スピードワゴンの動画を観る。