ゾフィー コントで食っていける芸人を増やしていきたいという壮大な野望を持つ実力派のコント芸人
コント愛にあふれる実力者
上田航平とサイトウナオキの2人から成るお笑いコンビ・ゾフィーは、実力派のコント芸人として知られている。結成以来、コントを専門にしており、東京のコントシーンにおいて中心的な立場にいる芸人のうちの1組であることは間違いない。
特に、ネタ作りを担当する上田はコントへの愛情が深く、同じくコント芸人として知られるハナコの秋山寛貴、かが屋の加賀翔、ザ・マミィの林田洋平と共に「コント村」というユニットを結成しており、定期的にライブを行ってきた。
コントで食っていける人を増やしたい
AbemaTVの『日村がゆく』という番組に出演した際、上田は「コントで食える人を増やしたい」という野望を熱く語っていた。お笑いコンテストの中では『M-1グランプリ』だけが圧倒的に注目度が高く、社会的な影響力も強い。そのため、『M-1』では優勝した芸人が売れるだけではなく、決勝に行った芸人や準決勝まで進んだ芸人も業界内で注目され、仕事が増えたりする。その結果、多くの漫才師が生活していけるだけの収入を得られるようになったりもしている。
しかし、これに比べるとコントを専門にする芸人は苦労を強いられる。コントの大会『キングオブコント』で決勝に進んでも、コントだけでは食っていけない芸人がたくさんいる。上田はその現状を変えていきたいのだという。
そのために彼はコント村というユニットを結成した。その中で話し合い、コント村のファンを増やしていきたい。そして、コントで食っていける芸人を増やしていきたいというのが上田の壮大な野望だった。
この話からもうかがえるように、上田は情熱的な人物である。大学時代には演劇サークルで劇団主宰者として活動しており、暴君のような振舞を見せていた。そのため、居酒屋で20人ぐらいの劇団員に説教をして、「やりたくないやつは帰れ」と言ったところ、その場にいたメンバー全員がそのまま帰ってしまったこともあった。
サイトウは居酒屋の経営者
その後、彼は心を入れ替えて、お笑いの道に進んだ。もともと別々のコンビを組んで解散を経験していたサイトウと出会い、ゾフィーを結成した。ゾフィーはしばらく事務所に所属しないフリー芸人として活動していたが、『キングオブコント』では連続で準決勝に進むなど、滑り出しは順調だった。
上田の緻密なネタ作りと派手なパフォーマンスと、サイトウの自然な演技とツッコミの上手さが光っていた。彼らは2017年と2019年に『キングオブコント』で決勝にも進んだ。
コンビではどちらかと言うと上田の方が目立っているが、サイトウは居酒屋を経営する兼業芸人であり、「チェだぜ!」というギャグも持っている。ゾフィーは安定した実力と個性的なキャラクターを兼ね備えた魅力的なコント芸人なのだ。