『キングオブコント』1回戦で素人相手にカッコつける相方が恥ずかしい

『キングオブコント』1回戦で素人相手にカッコつける相方が恥ずかしい

今回お話をうかがったのは、ホリプロコム所属のお笑いコンビ「ヤングウッズ」のやまぐちさん。『キングオブコント』に挑む彼の密かな悩みとは?

「僕の相方が『キングオブコント』の1回戦のときだけ、めちゃくちゃ調子に乗るんですよ。1回戦だと会場も小さいし、アマチュアの参加者も多いんです。それで、舞台裏で整列して順番待ちをしないといけないんですけど、相方の山城は全然その列に並ぼうとしないんです。『俺、もう慣れてますよ』みたいな態度で、その列からはみ出そうとするんですよ。『俺、もう10年以上やってるプロなんです』『1回戦で落ちるようなやつじゃないですから』みたいな感じで、ずっとポケットに手を入れて、列からはみ出して、わざわざ舞台袖まで行って、前の芸人のネタをちらっと見たりしてるんです。そんなことをしてるやつなんて1人もいないんですよ。

 

決勝とか準決勝の常連ならまだしも、僕らいつも2回戦で落ちているんです。なのに、なんでそんな態度ができるんだろうって、めちゃくちゃ腹立つんです。舞台袖でヤンキー座りして、人様のネタを見て『なんか違うな』みたいな感じで首をかしげているんですけど、あいつはネタも何も作ってないんですよ。僕がほぼ全部作っている。ネタも作ってない人間が、その会場の雰囲気を見て『このトーンで行ったらどうかな』みたいなことを提案してくるんです。いやいや、ボケを言うのはこっちの役目だから、って思いますね。

 

ただ、そうやって調子に乗るのは1回戦のときだけで、2回戦ではちゃんと整列しているんです。もちろん緊張しているのもあるんでしょうけど、単に、2回戦になると素人の人がドッと減って絞られるので、芸歴が一緒の人とか、よく知っている人が多くなるんです。1回戦は、言ってしまえば素人の前だから『俺、やっていますよ』『俺、めちゃくちゃ芸歴長いですよ』みたいな感じを出せるんです。でも、2回戦はプロが集まってきているから、あんまり調子に乗れないし、列からもはみ出さないんです。めちゃくちゃ小さい人間ですよね。もう30で、僕よりも芸歴は上なんですけどね」