空前の幹てつやブーム到来

空前の幹てつやブーム到来

いま最も勢いのある芸人と言われたら、皆さんは誰を思い浮かべますか?

 

カミナリ? ANZEN漫才? それともブルゾンちえみ?

いろいろな人が候補に挙げられますが、その中で私が個人的に激推したいのが幹てつやさんです。世代によっては「誰それ?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、90年代半ばのボキャブラブームの時代には、爆笑問題ネプチューン、海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)らと並ぶ人気スターの1人でした。

 

そんな幹さんが最近、何かと話題になっています。昨年11月にウェブ上で公開された幹てつやさんのインタビュー記事がヤフートピックス(いわゆる世間の人が言うところの「ヤフーニュース」です)に取り上げられ、多くの人の目に触れたのです。また、今年1月には第一子が誕生したこともニュースになり、この記事でもヤフートピックス入りを果たしました。さらに、この2月には幹てつやさんが「ミッキーボード」という芸名に改名することを発表して、この記事もトピックスで取り上げられたのです。この短期間に3回のトピックス入り。これは、テレビなどにそれほど定期的に露出しているわけでもない芸人の中では、信じられないほどの偉業だと言えるでしょう。

 

幹さんはずっとピン芸人としてキーボードを弾きながら歌う「歌ネタ」を得意としていたのですが、2012年に浜崎あゆみのものまね芸人であるあゆさんと「かりすま~ず」というコンビを結成。それからは矢沢永吉のものまねをしながら2人で漫才をやるようになりました。「ヤザワ」と「あゆ」が2人で並んで漫才をする姿は見た目にもインパクト大であり、問答無用のバカバカしさがあります。また、ネタのつくりに格好つけたところがなく、昭和のノリが漂っている感じも、一周回って新鮮で面白いのです。

 

最近、『クイズ☆スター名鑑』にて、お二人がやっているネタが実際に自分たちが作ったものかどうかを当てるクイズが出題されたときにも、お二人の息があまりにもぴったり合いすぎていたために、解答者の芸人たちから「やってる!やってる!」「これは絶対やってる!」と声があがるほどでした。要するに、それが本当のネタかどうかというのがクイズとして成立しないぐらい、オリジナリティがあって純度の高いネタをやっていたのです。

 

ピコ太郎による「PPAP」の爆発的なブームは、これから始まる「ボキャブラ世代の逆襲」のほんの序章にすぎなかったのかもしれません。その奥には、歌ネタでかつて一時代を築いた幹てつやさん、いえ、ミッキーボードさんが控えているのです。空前の幹てつやブーム、いや、ミッキーボードブーム到来へのカウントダウンはもう始まっています。