アザラシの人形と会話する女子アナと付き合った体験談(後編)
今回お話を伺ったのは、お笑いコンビ「ダブルブッキング」の黒田さん。アザラシの人形と楽しそうにお話をするアナウンサーの元カノとは!?(【前編】はこちらから)
お人形の誕生会
彼女の人形に対する愛着に戸惑いを隠せなかった黒田さん。しばらくして、その子が「誕生日を祝おう」と言い出した。けれども、「お互い誕生日じゃないのに変だな」と訝しんでいたところ、部屋の中でアザラシの人形を4つ並べ、手作りのケーキを真ん中に置いて、そのアザラシの誕生日会をやらされた。その日は、実際にその人形が発売された日であり、一応は誕生日という設定があったそうだ。アザラシにもケーキを食べさせている感じの振る舞いをしている彼女を見ながら、黒田さんは「この子は本気なんだな」と思ったという。
「ここにいるよ」
人形が大好きなのは分かったから、全部受け止めようと思った黒田さん。ただ、「後輩がざわつくから、俺のライブの時だけは止めてくれ」と一応伝えた。すると、次のライブの時は、見た感じは人形持っていなかった。「黒田さん、今日はあの子、人形持っていないですよ!」と報告してくれた後輩だったが、その後の黒田さんの出番の時に、持ってきていた大きいバッグを膝の上に置いて、バッグをポンポンと叩いていたのだとか。まるで「この中にいるよ!」と訴えかけるかのように。
キャラでも演技でもなく、ガチ
キャラ作りでも演技でもなく、アザラシの人形が本気で好きだったというアナウンサーの彼女。まさに自分の友達のように接していて、毎回のように喋っていた。テレビを見る時は、必ず横に持ちながら見ていて「面白いねー」と言い合う。「しろたん」と彼女は常に一緒にいたのだそう。
その奇行は、決して「黒田さんの前だから」という訳ではなく、例えば彼女がひとりでカラオケに行った際は、「しろたん」の分の料金を含めて、二人分の料金を支払おうとしたことがあったのだそう。その時はお店の方が「いや、それは結構ですよ」「そちらはお友達としてサービスで」という気の利いた言い方をして断ったのだとか。けれど、自然に2人分を払おうとしてしまうぐらいに、その人形を「人」として見ていたのだ。
別れたきっかけは?
意外にも、別れたきっかけは必ずしも「しろたん」にまつわる奇行だけではなかったという黒田さん。その彼女は束縛も強く、黒田さんたちの単独ライブの際に、2ヶ月ぐらい前から毎日準備してくれていたスタッフさんたちを労う為に、終わってから打ち上げに向かったのだが、「ちょっと、今日は打ち上げだから帰れないと思うよ」と伝えると「何で!私は2ヶ月我慢したのに、夜の打ち上げに、どうして私のことは呼んでくれないんだ!」と激怒してしまった。
「いやいや、打ち上げに彼女呼ぶようなやつはミュージシャンぐらいだよ………」と言うしかなかった黒田さん。
彼女の激怒は収まらず、なんと友達まで連れてきて、黒田さんは土下座をさせられた上でその友達に説教までされた。「もう、この子が可哀想!」という感じに。「近い業界にいるんだったら分かるでしょう?アナウンサーなんだから」「彼女を打ち上げに呼ぶっていうのは、まあないよ」と正論で返すものの、全く分かって貰えず、その一件が一番のきっかけとなり、段々と疎遠になっていったのだとか………