すべり過ぎて逮捕された!? お笑い界で語り継がれる芸人伝説
お笑い界には「永野」がそうであったように、地上波には到底出すことが出来ないヤバさを持った「地下芸人」と呼ばれる芸人たちが存在する。今回、サンミュージック所属のお笑い芸人「Gたかし」さんが教えてくれたのは、「チャンス大城」をも超える地下芸人「ゆきおとこ」さんにまつわる仰天エピソードだった。
お笑い芸人界で一番有名な伝説
「単独ライブですべり過ぎて警察を呼ばれた」という逸話を持つというゆきおとこ。なんでも、あまりにも単独ライブがウケなかったらしく、見に来ていたお客さんのひとりが怒ってしまい、会場から出て「新宿でちょっと怪しい集会が始まってます」と通報してしまったのだそう。
通報を受けてライブ会場に入ってきた警察官。そこで「いやいや、違うんです」と答えれば何も問題はなかったのだが、ゆきおとこは、後輩の誰かがサプライズで仕込んだ「警官コント」が始まったと思ったのだそう。「あ、警官コントが始まったな」と思い、「ここで何してるんですか?」と尋ねてきた警官に「いやいや、俺ヤクザだけど、あんたこそ何だよ?」「俺はヤクザだけど、あんた何?」と言い放った。当然、ヤバい人と認定され、ライブは一時中断。そのまま署へと連行されたのだという………
男は黙って時短
R-1ぐらんぷりの1回戦に出場したゆきおとこ。1回戦はネタの持ち時間が2分と決まっていて、普段のライブでは3分や4分のネタをやっている中で、2分という縛りの中で頑張らざるを得ない。若手たちは本番前に輪になり、「ネタどうする?」という作戦会議を行っていた。
「ここ切ったら成立しないしなあ」「うーん、でもなあ、こことここがないと」「難しいなあ、2分って」と会話をしていたら、その輪にばーんと割って入ってきたのが、ゆきおとこ。「お前ら!何ちいせえことガタガタと言ってんだ」「芸人が3分だとか2分だとか、そんなことウジウジ言ってんじゃねえ」「俺の出番を見とけ」と言って控室を出て行き、そのままネタが始まった。
すると、ゆきおとこは「普段は3分でやってる漫談を、早口で2分で終わらせた」のだそう。Gたかしさん曰く「早過ぎて、全然聞き取れなかった」らしく、何事もなく一回戦で落ちてしまった。
ポストのP
つい先日、7年ぶりにゆきおとこと一緒のライブに出たGたかしさん。ゆきおとこは「ちょっと粋な江戸っ子」である為「何でも略して単語言う」癖があるのだそう。「今日、おれの知り合いの局のやつ、局の人間見に来てっから」と控室で豪語したゆきおとこの影響で、同じライブに出ている若手が、急遽ネタを差し替えて、鉄板ネタをやり始めた。テレビ局のプロデューサーさん、ディレクターさんに「ちゃんといいネタを見せなきゃ」と慌てて、新ネタから鉄板ネタへと差し替えた。ところが、よくよく見たら、その局の人間とは、ゆきおとこがアルバイトしてる郵便「局」の同僚の人だった。
「局の人間」が見に来てると言えば、普通はテレビ局だと思ってしまう。だが実際は、プロデューサーのPではなく、ポストのPだったというのだ………