「はい差し入れ」 短い休憩時間に1.5リットルのジュースを渡された…
プロの芸人たちがよりすぐりの傑作エピソードを披露! クスッと笑える「すべりにくい話」をお楽しみください。
奢ってくれるおじさん
giggleの安達です!
これは、僕が19歳の時にしていたホテルの清掃のバイトの話なのですが、やったことがある人なら分かると思うんですけど、清掃の仕事ってまあ汚いんですよ。ゴミを捨てるのも、量があるから大変だし。
それでね、そこに五十歳くらいの田島さんっていうおじさんがいたんですよ。 鼻毛が出てて、汚いおじさんなんですよ。 ある時、その人と二人で掃除に行って、予定よりも早く終わったんです。次の仕事をさせられるのが嫌で、「ちょっと休憩しようか」っていう流れになったんですよ。そうしたら、田島さんが「ジュース奢ってやるよ」って言ってきたんです。 「りんご、ミカン、ぶどう、なんでもあるよ」 って。僕は「こいつ、汚いけど気が利く良い人だな」と思いながら、「じゃ、りんごでお願いします」 って答えたんです。
それからしばらく経って、どこかに買いに行っていた田島さんが戻って来て、その両手に握られていたのが、缶ジュースとかじゃなくて、普通に1.5リットル!
田島さんはぶどうの1.5リットルで、僕はりんごの1.5リットル!
軽いサボリで1.5リットルも飲めるかって話ですよ。流石にに飲み切れないなあと思って、ちょっと足元に置いておいたら、田島さんが、「これ、置いといたらバレちゃうから、飲んじゃって。持って帰ったら怒られるから」ってちょっと焦った顔で言ってきたんです。で、田島さんの方は自分のぶどうをひたすらグビグビと飲んでるんすよ。50歳の鼻毛が出まくってるおじさんが。グビグビ。
仕方ないから僕も、もう、ずっと飲んでましたね………