キャバクラヨガと出川さん

キャバクラヨガと出川さん

林芳正文部科学大臣が平日の昼間に公用車で「キャバクラヨガ」と呼ばれる店に通っていた、と週刊誌で報じられたことが話題になっています。

 

記事の中では、女性が男性客に対していかがわしいサービスを提供するお店であるとほのめかすようなことが書かれていますが、お店の経営者の方は自身のブログなどで「そういうお店ではない」ときっぱり反論をしています。

 

で、そもそもどこから「キャバクラヨガ」という言葉が出てきたのかということなんですが、この言葉を最初に使ったのはどうやら出川哲朗さんらしいんですね。出川さんがバラエティ番組の中で経営者の方にお店の紹介をされた際、店員とお客さんが連絡先を交換したり食事に行ったりすることもあるという話を聞いて、「キャバクラヨガじゃねえか!」というふうに言ったそうです。あくまでもバラエティのノリの中で出てきた話だったので、経営者の方もその場では笑って聞いていたとのことでした。

 

あらかじめ断っておきたいんですが、私はこの件で出川さんを責めるつもりは一切ありません。この程度のことをバラエティ番組の中で話したからといって、責任を問われることはないと思うからです。単に、週刊誌の記者の人がこの番組で行われたやりとりから「キャバクラヨガ」という単語を切り取って、自分たちの主張したい内容に誘導するために都合よく用いていた、ということですよね。

 

ただ、こういうことって往々にしてあるなあ、とも思うわけです。テレビやラジオで話している内容を文字に起こすと、それを受け取ったときの印象が変わります。映像で見ていれば明らかに悪意のない冗談だと分かるようなことでも、活字にするときつい感じになってしまったりする。ウェブ上でテレビやラジオでの芸能人の発言を紹介する記事が多いのは、記事の書き手がそういう現象が起こることを承知の上で、意図的にそれを利用しているという部分がありますよね。

 

出川さんのような悪意ゼロで生きている感じの人がこういうことに一方的に巻き込まれてしまうのは、何とも不運だなあと思います。