心霊アパートの恐怖体験(後編)

心霊アパートの恐怖体験(後編)

今回お話を伺ったのは、お笑いコンビ「ブランドアップ」のみえちゃんさん。以前、3人の友人と一緒に住んでいたというアパートの一室で起きたという奇妙な現象。聞こえて来る子供の足音、女性の声、倒れる本棚、徐々に近付いてくる浜辺の夢、まるで「シャイニング」のような壮絶な体験の末に、みえちゃんさんたちを襲った悲劇とは!?(【前編】【中編】はこちらから)

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怒りを買ってしまった

ふざけ半分が良くなかったのか、それ以来、塩とウイスキーを買ってきた友人が「毎日同じ夢を見るようになった」と言い出した。夢の中で、友人はいつも砂浜にいる。砂浜には作業服を着た60代ぐらいのおじいちゃんと白い犬がいて、「私が横になってる周りをウロウロ歩いてる、っていう夢を見るようになった」と説明した。そして、その夢を見始めるようになって以来、その友人は、記憶があやふやになったり、一緒に喋っていても急に黙り込んでしまうことが多くなってしまった。

何かに取り憑かれたような

横断歩道を歩いていても、急に立ち止まって、何も発しなくなってしまったりと、異常な行動が多くなっていた友人。無理やりに身体を押して渡らせ、ベンチに座らせて休ませると、ようやく、「あ!」という感じで意識が戻る。

 

そして、その異常な行動が増えてから、友人が見ている夢の内容にも少しずつ変化が現れていったのだという。段々と、友人の周りを歩いているおじいさんが、砂浜から海の方へと寝ている友人の身体を引き寄せていこうとするのだとか。

 

その上、「みえちゃんの部屋から音がなくなった」と言い出した。けれど、その彼女の部屋からは、相変わらず足音や物音がずっと聞こえていた。つまり、異変は彼女の部屋に凝縮されていたのだ。

失踪

悪夢を見続け、記憶も飛び、機嫌も急に悪くなったり、気分のむらが激しくなっていた友人。急にキレて物を投げたり、ということが起き始め、とうとう「自分は何かしらの病気じゃないか?」と言い出した。心配だったみえちゃんさんたちは、彼女を脳神経外科に連れて行ったのだが、案の定異常は見当たらない。そして、どうすればいいのかと思い悩んでいたある日、その友人は突然に失踪してしまった。家具などの荷物を全て置きっぱなしのまま、その時に着ていた服だけを持って、突然に消えてしまったのだそう。

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夢に吸い込まれた?

みえちゃんさんたちは、結局今もまだ、その友人とは連絡が取れていない。その部屋に住む前までは凄く仲が良く、給料日の度に飲みにも行っていた三人組。実は、失踪していないもうひとりも、気分が欝になりがちだったそうなのだが、友人の失踪を期に部屋を解約してからは、鬱ではなくなっていったのだとか。そして、よくよく考えてみると、その3人の中で家にいる率が一番低いのがみえちゃんさんだった。ということは、原因はやはり、その部屋にいた「何か」のせいなのだろうか。