乳首を舐めるそれが『チクペロ』

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今回お話を伺ったのはサンミュージック所属のお笑いコンビ「新鮮なたまご」のハイジさん。小島よしおの小道具を作っている!?親友に彼女を奪われた!?高校時代に流行っていたチクペロって!?衝撃的なエピソードが満載のハイジさんのインタビューをお楽しみ下さい。

ーーーヤバい恋愛の体験談をお持ちだということで、「高校の時に付き合っていた彼女を親友に奪われた。その後、その親友からお前のことが好きだと告白された」、これは中々強烈なエピソードですね。詳しく伺ってもよろしいでしょうか?

 

高校生の時に仲良かった男のグループがあって、その3人でまあよく遊んでて、ゲームだったりとか、くだらない遊びをしてたんですけど、その中で、なんかその、じゃんけんで負けたら「負けたやつがチクペロしろよ」みたいなのがあって………

 

ーーーチクペロ?

 

はい。チクペロ

 

ーーーすいません。説明して頂いてもいいですか?(笑)
負けた方の奴が勝った奴の乳首を舐めるんです。だから、チクペロ。なんかそれがすごい楽しくて、3人の間で流行ってたんです。
ちょうどそんなことをして遊んでいた時に、当時の僕には彼女がいまして、1年ぐらい付き合っていたんですけど、ある時、その彼女から「他に好きな人ができた」と打ち明けられたんです。「誰?」って聞いても、「いや、いや知らない人だから、別に言っても分かんないし」って言われて。「誰だろうな」って思いながらも、でもまあ仕方ないし、「じゃあ、別れよう」って別れたんですね。

 

それからしばらく経って、仲良かった3人のうちの1人が「お前の元カノ、今、誰と付き合ってるか知ってる?」って聞いてきたんです。「いや、俺は知らない」「知らない人らしいから分からないよ」って答えたら、「いや、実は、その3人のうちのもう1人とお前の彼女が付き合ってるんだぞ」って教えてくれたんです。

 

ーーー彼女さんは隠してたんですね?

 

そうです。
たまに僕の彼女も入れて4人で遊んでたこともあったんです。

 

ーーーもうひとりとの接点は既にあったんですね?
わ、マジか………」って思ったんですけど、まあでも、しょうがないかっていう気持ちの方が強かったですね。僕からしたら面白いし、すごく頼れる奴だったので。応援してあげようみたいな気持ちでいることにしました。

 

ーーー「友達に彼女をとられた」っていうことですよね?
そうです。とられた。

それ以来気不味くなって連絡とか取ってなかったんですけども、半年後ぐらいにたまたま電話が来て、その相手が、僕の彼女を奪った奴だったんです。「なんだろう」と思って「もしもし」って言ったら、もう第一声から「ごめんな」って泣いていて、そいつが泣きながら電話を掛けてきたんです。話を聞いている内に分かったのは、そいつは僕のことがすごい好きで、彼女に嫉妬しちゃって、それで、僕の彼女を取っちゃったらしいんです。

 

ーーー本人からそう言われたんですね。その人は男性・女性、どちらも恋愛対象になる方だったんでしょうか?
そうですね。たぶん両方いけるだと思います。

話がいきなり過ぎて「えっ」てなってしまって。「俺が女の子に生まれてくれば良かったなあ」みたいなことをすげえ号泣しながら言われて、いやいや、そういう訳にはいかないし、そういう風に言われても、俺はその、女の子が好きだから、ごめんなさいって………

 

ーーーあなたの要望には応えられないと、そう言った訳ですか?
はっきりと言って。そうしたらそいつは、泣きながら、「そっか………また、もし良かったら、遊びたいな」みたいなことを言ってきて、友達としてなら全然大丈夫だよと返したんです。

 

ーーーそれからはまた会ったりしたんですか?
軽くですけどね。その時にそいつが「また暇な時があったら遊ぼう。また3人で遊ぼうな」って言ったんです。

で、付け加えるようにして言ったのが「またお前たちとチクペロし合いたい」って。いやいや、それかい!って思いましたね。

ーーーつまりもう、その時から彼は興奮していたんでしょうね。
たぶん、そうです。
ひとりだけチクペロに対する熱が尋常じゃなかったですね。後々考えてみたら。

 

ーーーいや、かなり衝撃ですね。

まあでも、今も付き合ってるみたいなんですけどね。僕の元カノと。

 

ーーー元カノとは付き合いつつも、ハイジさんが好きだったんですね?
まあ、見るときは見ちゃうんじゃないですかね?
すげえタイプの人がいたら、もしかしたら………

 

ーーーハイジさんはきっと、そのタイプだったんですね。
まあそうみたいですね。
いや、僕も初めてだったんで、あの時はどう返していいか分からなかったんです。

 

ーーーありがとうございました。次は、小島よしおさんのお話を伺いましょうか。
衣装の話ですかね。

 

ーーーそうです。ハイジさんの特技に「小道具、衣装作り」とありますけど、かなり珍しい特技だと思うのですが?
段々と特技になった、後々になっていったって感じなんですけどね。

 

もともとは自分たちのコンビのネタで小道具とか作ってたんですけど、その、出来が良かったのか分からないですけど、事務所の先輩に「今度単独ライブやるんだけど、お前手先が器用だから、小道具をお願いしてもいいか」ってなって、「分かりました。先輩の為なら作ります」って言って実際に作って、それの出来が良かったのか分からないですけど、それが小島さんを含めた事務所の色々な先輩たちに広まっていったんです。

 

ーーー「ハイジが作る小道具はいいぞ」と噂が回ったわけですね?
そうみたいですね。

単独ライブに向けて小道具を用意したいんだけど、お願いしてもいいか」って、小島さんに頼まれたのがその時期で、「ああ、分かりました。ぜひお願いします」って引き受けたんです。依頼されたのが、ワンピースに絡めたネタで「手がすげえデカくなる姿」をチープな感じで段ボールで作ってくれっていうとの、あともうひとつが、ニンジンの歌っていうネタがあって、小島さんが色々な野菜の歌を歌うんですけど、その中で新しくニンジンの歌を歌うらしかったんです。それがちょっとロックテイストだから、それに合わせて「ニンジン型のギター」を作ってくれと言われまして………

 

ーーー音も鳴るようなギター?

音は鳴らなくていいんです。持つだけでいいから。

 

あ、分かりました」って言って、段ボールで両方作ったんです。ニンジンギターの方は、作るからにはこだわりたいなと思って、実際に弾けはしないんですけど、弦とか、色々な細かい部分をちゃんと作ってみたんです。

ーーーこれはすごい。仕事が細かいですね?
適当には出来ないというか、几帳面なんですかね、細かい部分も気になってしまうんです。近くから見ても楽しめる、小道具ひとつでも楽しめるようにしようかなと思って作ったんです。

 

それで、出来上がったものを小島さんにも見せて「おお、いいなあ!よく出来てるよ。ありがとう」って褒めて頂いて、「満足して貰えて良かった」って思いましたね。

 

単独ライブの当日になって、最初にリハーサルがあって、その時にニンジンの歌を僕が作ったギターを持って歌っていた時に、その様子を演出家さんが見てたんですけど、「ちょっとごめん」「そのニンジンギターいらないなあ」ってダメ出しされて、結局本番には使われなかったんですよ………

 

ーーーせっかく作ったニンジンギターを?
マイクだけ持って歌う感じでやってもらった方が画的にいいな、って。

 

ーーー作った本人としては、ちょっと複雑ですよね。
ライブが終わった後に「使わなくなったんだ、ごめん………」って、小島さんから直々に謝られて、けど、その後は家に持って帰って飾ってくれてるらしいんです。そこから(小島さんには)色々と頼まれるようになりましたね。

衣装だと、あの、R-1グランプリで小島さんがやったマリオネットのネタがあると思うんですけど、マリオネット自体はもともと昔にレッドカーペットでやった奴だったんですけども、ネタで使うマリオネットを小島さんの顔とか体にして新しく作り直してR-1に挑みたいっていう話だったんです。マスクを取ったらリアルな小島さんの顔が出てくるっていうシーンがあったじゃないですか?

 

ーーーええ、顔が出てきましたね。
小島さんの知り合いに3Dプリンターでなんでも作る人がいて、その人が「リアルなマスクなら是非うちで作るので、R-1で使ってください!」って言ってくれたらしく、小島さんも「是非よろしくお願いします!」みたいな感じで話を進めて、それが出来たのが、3日前、R-1の3日前ぐらいで、3Dプリンタで出来上がるのって、プラスチックみたいな軽い素材かなと思ってたんですけど、その人が持ってきてるのが石膏で………

 

ーーー石膏。
はい。石膏。めちゃくちゃ重いんです。で、それが2つ。結構な重さなんです。それで、マリオネットを支える棒の方はプラスチックなんです。プラスチックの柔らかいパイプだけ。(3Dプリンターの)業者さんが「これ、ちょっとでも落としたら割れちゃうんで、気を付けてください」って言って去ってったんですよ。小島さんはネタで結構動くんで「これはやばい」と思って、「しっかり付けてくれ」って頼まれて、だから僕もしっかりと固定しなきゃと思って取り付けました。

1個、40万らしいんですよ。

 

ーーー石膏の顔が!?
2つ合わせて80万。
マリオネット自体は20万らしいんですけど。

 

ーーー合計100万円の小道具なんですね。
はい。それで、しっかり付けないと、ネタで激しい動きをされたら取れちゃうんです。しかも、完成したのが3日前で、R-1の前には全然試してないんです。本当にもうぶっつけ本番で。だから、R-1当日は舞台袖でずっと見てたんです。心配だから。
小道具係としてついて行ったんですけど、もうネタどころじゃなくて、舞台袖で「落ちないかどうか」だけずっと考えて、ヒヤヒヤしながらネタをら見てたんです。めっちゃ怖かったんです。

 

ーーー結局落ちなかったですものね。
落ちずに本当に良かったなあと思いましたね。

お前のお陰で2位になれたよ!」「優勝は出来なかったけど、良い順位で行けるようになった」って小島さんにも言って頂けて。最近、どうやら営業でもマリオネットのネタをやられてるらしいんですけど「営業用に軽いマリオネットを作ってくれないか」っていう発注が来てて………

 

ーーー作られたんですか?
今まさに制作中なんです。

 

最初は単なる先輩の手伝いからだったんですけど、それが段々、僕自身が作ることを楽しんで来ていて。まあ、趣味みたいな感じですね。それで、お金も貰えますし。小島さんも「頼りにしてるからな」みたいなことをすごく言ってくれて。嬉しいこと尽くしです。

 

ーーー「小島よしお再ブレイクの影にはハイジあり」と書いてしまっていいでしょうか?
まあまあまあ、是非お願いします(笑)

 

ーーーありがとうございました。