流行語大賞

流行語大賞

先日、『ユーキャン新語・流行語大賞2016』のノミネート30語が発表されました。この発表のニュースがあると、そろそろ今年も終わりかな、という気がしてきます。ノミネートされた30語の中からトップテンと年間大賞が選出され、12月1日に発表されることになります。

 

例年、お笑い関係のギャグやフレーズも何個か入っていることが多いのですが、今年は意外にも「斎藤さんだぞ」「PPAP」の2つだけでした。世間でも「PERFECT HUMAN」がないのはおかしい、といった声が相次いでいるそうです。個人的には、「ゴッホより普通にラッセンが好き」「OKバブリー」「ここWi-Fi飛んでんな」とかも入れてほしかった気もしますが、世の中お笑いだけで動いているわけではないですから、仕方がないことかもしれません。

 

むしろ、世界的大ヒットの「PPAP」と並んで、「斎藤さんだぞ」を堂々ノミネート入りさせたトレンディエンジェルの快挙をまずは褒めたたえるべきでしょう。というわけでここからは、トレンディエンジェルがどれほどすごいのか、ということをハゲあがるほど情熱的かつ簡潔に語っていきたいと思います。

 

トレンディエンジェルと言えばハゲネタ」っていうイメージがあるじゃないですか。でも、彼らのやっているハゲネタは、今までの芸人がやってきたものとは根本的に違うんですよね。普通「ハゲ」とか「ブサイク」とか、自分の欠点をネタにするときには、コンプレックスを振り切って開き直るというような、自虐的なスタンスになるのが普通です。いくら明るくハゲをネタにしていても、どこか哀愁が漂う。それがハゲネタの常識でした。「ハゲは下から入るもの」だったんです。

 

ところが、トレンディエンジェルはこの常識をツルッと覆してしまいました。彼らは自分たちのハゲをネタにすることに対して、あけっぴろげで、照れも恥じらいもない。気後れも劣等感もない。ただ堂々とハゲをネタにして悪ふざけの限りを尽くし、それどころか斎藤さんは「ハゲなのに異常に格好つける」というキャラクターで、女子中高生を中心に絶大な人気を得ています。彼らにとってハゲとは、下からそっと差し出すものではなく、上から堂々と提示するものなんですね。

 

彼らと番組で共演していたブラックマヨネーズ小杉竜一さんも、彼らのハゲネタがあまりにさわやかすぎて、違和感を感じていたほどでした。「薄毛になりたくない」「ハゲることが恥ずかしい」と思って必死に生きてきた小杉さんにとって、迷いなくハゲを武器として活用しているトレンディエンジェルは驚異的な存在に映っているのでしょう。

 

ペン」のピコ太郎と「ペッ」の斎藤さんの一騎打ち。

 

果たして流行語大賞を制するのはどちらになるんでしょうか?